熟年夫婦の温泉旅日記

源泉掛け流しを求めて…。熟年夫婦が全国の温泉を旅して歩いた記憶を辿ります。本ブログ記事には広告が掲載されておりますがご了承下さいな。

肘折温泉(東北)


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3日目の朝、 滝の湯の間近に宿泊しているものの特権でしょうか、7時半の開場と同時に再訪問。打たせ湯が気持ち良い温湯と、熱湯にたっぷり浸かり鳴子のお湯を満喫。浴場は撮影禁止のためご紹介できないのが残念ですが、日帰り温泉NAVIなどのウエブサイトでご覧ください。

朝食を済ませ10時に吟の庄をチェックアウト、天気も良く肘折温泉まで雪などによる道路状況は全く問題なく、まっすぐ行けば12時までに到着のため、鳴子から少し戻るのですが昨日47号線道路脇の看板で見た「感覚ミュージアム」へ立ち寄ることに。

感覚ミュージアム1
感覚ミュージアム建物と入口
広大な敷地に建てられたハコモノ建築でしょうか?
宣伝通りの「ゆとり」や「心の豊かさ」を取り戻すことが出来たかどうか疑問ですが
(館内は撮影禁止のためウエブサイト・ 感覚ミュージアムをご参照ください)、
1時間程時間を費やし47号線に戻ろうとすると、「有備館」を示す矢印に遭遇、その方向へ進むとJR陸羽東線 有備館駅の前に入口が、
有備館4
有備館2

興味本位で入館すると有備館は、伊達政宗が米沢からここ岩手沢に居城を移した際に、伊達家が開設した学問所と説明あり。

有備館6
日本最古の学問所建築(2016年復旧)

池に積もった雪のため、池中に島を配した回遊式池泉庭園の景色が見れないのが残念ですが...。(尚、現在の有備館は2011年の東日本大震災により主屋が倒壊し2016年に復旧されている由)
ところで、伊達政宗が居城した岩手沢城は(後に岩出山城と改名)、この写真撮影場所の後ろに位置した城山公園内に城址があり(下図マップ)、仙台に移るまで12年間治府を置いていたようです。

有備館8
岩出地区観光マップ
有備館を後に47号線に戻り、今日のお宿③泊目 肘折温泉 丸屋旅館へ
肘折温泉ルート-4
458号線に入ると道路の両サイドに約1m高さの雪の壁(肘折温泉まで11kmの地点)、ただ道路はほぼ完全に除雪されていますが、
肘折温泉6
肘折温泉7
肘折温泉3
肘折温泉に近づくにつれ雪の壁はその高さを増し、温泉手前の57号線に入ると4mを越えてくるようです。
肘折温泉
ところが町の中に入ると不思議なくらい除雪が効いているのか、豪雪地帯の様相はありません。
肘折温泉20
15時半、日本秘湯を守る会の提灯を掲げた丸屋旅館前に到着。
丸屋旅館2
3階建ての建屋と玄関入口
丸屋旅館4
フロント&廊下と談話室
丸屋旅館は元々湯治宿であった木造3階建て15室の部屋を8室にリニューアルし、
古き良き物と新しいものを調和した
レトロ・モダン宿として改築、フロントの雰囲気からもその様子が伺えます。

フロントでチェックイン後宿スタッフの部屋への案内途中、フロント奥の自由に使える談話室
から、
談話室4
談話室前の
「水蔵」(
湯治客用の台所を改装後命名)へ
、月山の良い水の提供場所としてポットには常時麦茶が用意、
水蔵2
そして、中2階に肘折文庫、山形関連の書籍や山形を舞台、あるいはロケ地にした映画のDVDの貸し出しが出来ると説明を受け、
CD部屋2
別の階段を上がり2階の奥の部屋 染号室(七号室)へ
丸屋旅館11
丸屋旅館5
 染号室(七号室)の間取り
入室すると直ぐにトイレ洗面所に出くわし、
丸屋旅館5
その反対の奥にすでに床が敷かれた6畳の寝室と、コタツのある8畳のリビングルーム、2室を1室に統合改築が何故かレトロ・モダンを感じさせてくれます。
肘折温泉22
肘折温泉21
丸屋旅館10
最後に温泉の説明があり、館内の温泉入浴前に旅館正面にある共同浴場 上の湯の入浴を勧められることに。(上の湯は炭酸水素塩泉のアルカリ性で角質を軟化し、肌が滑らかになる 「美人の湯」といわれている)

中に入ると、浴槽は大きく窓側にお地蔵さんが、下の台座の所に「老僧の折れた肘が湯で治った」ことから肘折温泉と名付けられたとその由来が書かれています。
上の湯2
上の湯(入口と浴場)
お湯は温めで長湯が可能ですが、何かいやな匂い(金属臭?)が気になり、早めに上がり脱衣場の分析表で調べても特定される金属は確認されず、宿に戻り今度はナトリウム塩化物泉、保湿効果が高く体の芯まで温まる「あたたまりの湯」へ、最初は玄関近くの貸切風呂の幸鶴の湯から。
丸屋旅館21
幸鶴の湯
談話室から廊下を進んだ奥に
丸屋旅館26-1
金山杉の湯(時間により男女入れ替え制)と、
丸屋旅館25
金山杉の湯
一番奥にひばの湯(時間により男女入れ替え制)があります。
丸屋旅館33-1
ひばの湯(窓ガラスの奥に露天風呂)
幸鶴の湯(源泉温度69℃、Ph6.4)は、金山杉とひばの湯の源泉と違うらしいですが、肌で感じるほどの差はなく、どちらの湯も肌にまつわりつくような感じで、噂通り体の芯まで温まりいつまでも汗が止まらない初めて経験する不思議なお湯でした。

尚、食事の方ですが夕朝食共同じ個室の食事処で、夕食は国産牛スタンダードプランで自分で焼き上げるステーキを食しました。
丸屋旅館62
山奥の温泉街であまり期待はしていなかったのですが、温泉も素晴らしく居心地の良い旅館であったことを最後に申し添えます。