熟年夫婦の温泉旅日記

源泉掛け流しを求めて…。熟年夫婦が全国の温泉を旅して歩いた記憶を辿ります。本ブログ記事には広告が掲載されておりますがご了承下さいな。

日本の宿古窯 ブログ


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山形の山々に囲まれた深い谷間に佇む、日本の宿「古窯」。その名は、まるで古代の物語から飛び出してきたような趣きを感じさせる。3月、早春の訪れを感じさせる中、私たち夫婦はこの古窯を目指して旅立った。 古窯への道は、山々と渓流に囲まれた美しい景色が広がる。車窓から見える景色はまるで絵画のようで、心が穏やかになる。道の途中で見かける古い木造の家や、田園風景が、まるで時が止まったような静寂と安らぎを感じさせてくれた。 やがて、古窯に到着すると、そこには静かな山の中に佇む美しい建物が広がっていた。木々に囲まれた宿は、まるで自然と一体化しているかのようだった。私たちは玄関を入ると、柚木の香りが漂う落ち着いた雰囲気に包まれた。古窯の佇まいは、まるで時が止まったような趣で、心が安らぐ。 部屋に案内されると、和室の趣きが広がっていた。畳の上には柔らかな掛け布団が用意され、窓からは山々が見える。部屋の隅には、古くからの味わいを感じさせる調度品が置かれている。その中には、古い陶器や掛け軸などがあり、まるで時間が過ぎ去ったような不思議な感覚に包まれた。 夕食の時間が近づくと、宿の食堂へと足を運んだ。そこでは、山形の地元食材を使った料理が供され、その味はまさに絶品だった。新鮮な川魚や山菜、地元の野菜などが丁寧に調理され、その一口ごとに四季折々の味わいが広がっていった。 食事を終えると、温泉に浸かる時間だ。古窯の温泉は、まるで神秘的な泉といった趣きがある。湯船に浸かりながら、身体の疲れが一気に癒されていくのを感じた。露天風呂からは、満天の星空が広がり、その美しさに息をのむほどだった。 翌朝、部屋からの眺めは一変していた。朝日が山々を照らし、新緑が芽吹く姿が美しい。朝食後、私たちは宿の周りを散策し、自然の息吹を感じながら心地よい時間を過ごした。その中で、古窯の魅力はさらに深まっていった。 古窯での滞在は、まさに心身ともにリフレッシュできる特別な時間だった。山々に囲まれた静かな環境、美味しい料理、そして温泉に浸かる至福の時間。これからも、古窯の魅力に引き寄せられることだろう。